生保の営業は「旧体質」から脱却できてない 覆面座談会で生保レディが実状を明かす
Cさん:当社では、お客様がご自身のIDとパスワードを取得していれば、保全手続きは、お客様独自でWebからもでき、また私たちのタブレットからもできます。登録してない人は紙ですね。
Aさん:うちではタブレットでほとんどの保全が可能です。解約、減額、配当金引き出しなども可能。紙での手続きは学資保険のお祝い金引き出しと死亡保険金請求ぐらいです。それ以外は、タブレットでその場で即、受けられます。
Bさん:えー! うちはやっぱり遅れている……。解約もできるの? 会社に許可はいらないの?
Aさん:許可も不要でその場でできます。ただしタブレットだとオンラインで手続きが完了するので、取り消しができないことへのお客様への説明が必要です。
――タブレット活用やペーパーレス化は、会社によってかなり差があるわけですね。ではDさん、代理店ではどうですか?
Dさん:代理店では紙でもタブレットでも両方使えますので、お客様に合わせることも可能です。営業にとって事務作業に時間を取られるのは営業効率が下がるだけでなく、気持ちにも影響しますから、事務作業が手間だと本当につらくなるのですが、代理店に移ってそれも改善しました。給与がアップした理由に営業効率が向上した影響を感じます。
――給与はどのぐらい増えましたか?
Dさん:生保レディ時代の、だいたい1・5〜2倍ぐらいです。
――他の皆さんも、この1年でご自身の給与はアップしましたか? AさんとBさんは本社表彰を受けたそうですが――。
Aさん:はい、増えました。前期よりも年間70万円ほどアップしました。
Bさん:私も増えちゃいました。
Cさん:私は横ばい。もうすぐ退職しますので、最近は営業を控えています。
――皆さんは優秀で給与維持や給与アップができていますが、全体としてはどうでしょうか。
Aさん:多分、減っていると思います。当社は営業兼マネジャーの手当が減ったので、給与が下がった人も多いです。でも来年春から長期勤務者を中心に保有契約の継続手当を増やすそうなので、来年に期待します。
Bさん:うちの会社ではこの春から給与制度が変わり、成績のいい人の給与は、よりアップするようになったので、給与が増えた人はけっこう多いと思いますよ。売れていない人の給与は、逆に下がったようですが。
Cさん:当社では全体的に基本給がアップしましたから、みんな増えたと思います、少しですが。
買収や提携によって、営業現場に影響は?
――では次に、日本生命が三井生命を買収し、また乗合代理店など他チャネルでの買収や提携をしていますが、営業現場など皆さんには何か影響がありますか?
Aさん:ありません。
Bさん:関係ない。
Cさん:私も同感。会社の上のほうが勝手にやっていること。
Dさん:私の知人に三井生命の人がいますが、現場では、影響を感じていない人と、一部には、何か危機感を持って早々に転職した人と、両方いるみたいです。三井生命は、自社の個性に誇りを持っている会社ですから。