3割の社員をリストラ ぴあが債務超過寸前に

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3割の社員をリストラ ぴあが債務超過寸前に

社員311人に対し、約100人の希望退職募集、取締役10人中6人が入れ替え--。チケット販売最大手のぴあが発表したリストラ策は、衝撃的な内容だった。

ぴあは1月に稼働した新チケッティングシステムで不具合が発生。苦戦が続く出版事業の返品引当金も積んだことで、2008年3月期は3期ぶりの営業赤字となった。09年3月期も、出版事業のリストラ費用で25億円強の最終赤字を計画し、債務超過に転落する見込み。このため「5月中に資本増強を発表して債務超過は回避する」と説明する。

テコ入れ策として、元産業再生機構COOが設立した再生支援会社の経営共創基盤に支援を仰ぐ。また、佐久間曻二WOWOW相談役、夏野剛NTTドコモ執行役員(6月退任予定)が新経営陣に加わるという。

インターネットの普及で出版は厳しさを増し、チケット事業との相乗効果は薄れていた。構造改革は必然だったとはいえ、リストラで失う文化もある。高い代償を支払うことになりそうだ。

高橋 志津子 東洋経済 記者

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たかはし しづこ / Shizuko Takahashi

上智大学法学部国際関係法学科卒。東洋経済新報社に入社後は、会社四季報、週刊東洋経済、ムック、東洋経済オンラインなどさまざまな媒体で編集・執筆を手掛ける

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