31歳シンママ会計士が説く「超コスパ勉強法」 17歳で妊娠、DV、離婚にめげず27歳で合格
これも勉強だけでなく、日々の仕事にもあてはまる方法。部下に教えることで、自分も内容の再確認や記憶の定着ができるし、部下とのやり取りから気づきを得られ、信頼関係を築くきっかけにもなるでしょう。また、「議論は教えること以上の効果が得られる」という現象も興味深いところです。
松岡さんには、試験当日の対策も聞いてみました。国家・民間・社内など、さまざまな資格試験の場に有効な方法なので、ぜひ参考にしてください。
「試験のときは、頭から問題を解かないことが大切です。限られた時間の中ですべての問題を解くのは難しいので、まずは“取れる問題”と“捨てる問題”を見極める。その上で、『何分考えて先が見えなかったら捨てる』など1問あたりのコストを決めておいてください。『私ができない問題はみんなもできない』『取れそうな問題は、あくまで“取れそう”なだけ』と都合よく解釈してしまえばいいと思います」
少しでも見聞きしたことのある問題なら、つい飛びつきがちですが、それでは中途半端な答案用紙になるだけ。また、「頭の中であれこれ迷うのではなく下書きする」のもコツだとか。計算式、簡単な図、キーワードなどを書きはじめると、「取る、捨てる」の選択がしやすく、後で解くときも時間コストが少なくて済むというメリットがあるそうです。
合格後も続いた波乱万丈の日々
しかし、超難関の公認会計士試験に合格しても、松岡さんに幸せの絶頂は訪れませんでした。地元・関西の監査法人に就職できなかったのです。
「試験合格後に、実務経験を2年経なければ公認会計士登録ができないので、何としても監査法人で働く必要がありました。でも、関西で採用の決まった仲間を見ると、大学からの現役合格か、高学歴の社会人のみで……かたや、私は高卒のシングルマザー。『資格を取ったら学歴なんて関係ない』と思っていたので、落ち込みましたね」
その後、松岡さんは、東京の監査法人から追加内定をもらったものの、仕事の忙しさや転校を嫌がる息子のことを考えて、単身赴任を決意。「最愛の息子を両親に預けて仕事に励み、週末に夜行バスで東京と京都を往復する」というハードな生活がはじまりました。
「離れ離れで生活することになったときは、今までにないくらい泣きましたし、息子には何度も何度も謝りました。そんな思いをしてまで行った東京では、気をつかわれたくなかったし、同期と同じように頑張りたかったので、子どもがいることは伏せました」
そして昨年9月、松岡さんは2年間の実務を終え、監査法人を退社。子どもと暮らし、父親の事務所を継ぐために、京都へ戻りました。その後、ようやく訪れた家族との日々を過ごしながら、先月には波乱万丈な人生をつづった著書『高卒シンママ会計士 17歳で妊娠した美少女が難関資格に合格した話』を出版。ネガティブな自分の過去をも全てさらけ出すことで、多くの人々に勇気を与えようとしています。
類いまれな人生経験、公認会計士としてのスキル、モデル経験を持つ美貌。そして、何より、人を引きつける前向きさを持つ彼女が、今後どんなステージへ向かうのでしょうか。節約やライフスタイルにも造詣が深いだけに、メディア活動を通じて、より多くの人々を助けてくれるのではないか、と期待しています。
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