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黒田日銀総裁の大ギャンブル 脱出が困難な大規模国債購入策

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  • 加藤 出 東短リサーチ社長
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国際通貨基金(IMF)が4月11日に発表したレポートで、最近の中央銀行の政策(FRBや日銀などの大規模資産購入策)は、短期的にはポジティブな効果をもたらすものの、長期的な弊害に注意するようにと警鐘を鳴らしていた。IMFは従来は大胆な金融緩和策を各国に推奨してきたが、明らかに潮目が変わってきている。超金融緩和策のリスク・副作用にそろそろ言及しないとまずい、というムードがIMFの中にすら起き始めているのだ。

また、4月上旬にニューヨーク大学で行われた討論会で、元FRB議長のポール・ボルカーは、バーナンキ議長の政策および日銀の今回の政策に対して非常に批判的な見解を述べていたという。ボルカーは、「中央銀行の最も基本的な機能は、通貨価値を守ることである」(ファイナンシャルタイムズ、4月12日付)として、金融政策が景気刺激策に傾き過ぎることの危険性を指摘していた。残念ながら、今の日本には彼の警告に耳を傾ける人は少ないだろう。

米国が円安政策を警戒、日銀の超金融緩和に苦言

日銀の金融緩和発表後、米財務省が4月12日に議会に提出した外為報告書で以下のように記している。

「日本政府は2013年2月のG7で、各国の政策は、国内政策手段を使って国内の目的のために行うことを基礎とすることを確認する声明に参加した。日本はまた2月のモスクワG20で、為替レートを競争目的でターゲットにすることはしない、という合意と声明に参加した」。「我々は日本に対して、G7 、G20で合意されたコミットメントに忠実に従い、国内手段でもって国内の目的を達成することを目指し、競争的目的のために為替レートを目標にしないように、圧力をかけ続ける」。

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【必要なのは潜在成長率を高める戦略】

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