ホンダ「新型フリード」はどう進化したのか 初のフルモデルチェンジを最速で徹底解剖

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基本はガソリン車の2WDとなっているものの、助手席リフトアップ以外はハイブリッド車も選べ、サイドリフトアップはガソリン4WDも選べるようになっている。

「フリード」インパネ

新型フリードの開発コンセプトは「いつでも、どこでも、だれでも 7days Wonderful Mobility」だ。この中の「どこでも」がハイブリッド4WD、「だれでも」が多彩な福祉車両の設定に結び付いているようだ。

福祉車両以外の仕様は、3列シートのフリードが2列目キャプテンシートの6人乗りとベンチシートの7人乗りを用意し、フリード+は2列シート5人乗りに限られる。でもフリードとフリード+で共通部分はほとんどない。

荷室の作りの違い

「フリード」インテリア

インテリアのカラーコーディネイトは、フリードはベージュやブラウンを基調として暖かさ、フリード+はブラック基調でツール感覚を強調している。2列目シートの折り畳みは、フリードはベンチシートのみ格納可能で、背もたれを前に倒したあと全体を跳ね上げる方式。しかしフリード+は座面を前に跳ね上げたあと背もたれを前に倒すタイプと、作り分けている。

これは荷室の作りの違いと関係がある。フリードが快適に過ごせる3列シートを重視しているのに対し、フリード+は使いやすい後部空間が大切になる。よってリアゲートを違えていることは前に書いた。当然ながら開口部の高さも異なり、フリードの480mmに対しフリード+はわずか335mmになる。

「フリード+」ユーティリティボード

フリード+では、この上に耐荷重200kgのユーティリティボードを設置することで、ボードの下に荷物を収め、上で2人が車中泊できるライフスタイルを提案しているのだ。このために後席の折り畳み方を変えている。

「フリード」1・2列目フラットモード

室内空間そのものも広くなっている、新型のホイールベースは2740mmで、旧型と同じだが、前席と3列目のヒップポイントの間は90mm長くなり、2列目のシートスライドは 120mm伸ばされ、360mmにも達している。おかげで3列シートのフリードでは、1・2列目を使ったフラットモードと、2・3列目を使ったフラットモードの両方が可能となった。さらに前席の間を50mm広げたことで、ウォークスルーもしやすくなったという。

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