三菱エコカーでも不具合、GSユアサの失墜 B787に続き、リチウムイオン電池でトラブル
“期待”は剥げ落ちた。
3月28日の東京株式市場で、ジーエス・ユアサ コーポレーション(GSユアサ)の株価が暴落した。終値は前日比49円安の392円。11%の大幅下落である。一時は73円安の368円と、本日の値幅制限(361円)近くまで売り込まれる場面もあった。
無理もない。GSユアサの先行きには、暗雲が立ちこめている。
電池が溶けるトラブル、発火事故も
三菱自動車は27日、自社で生産するエコカーに搭載するリチウムイオン電池をめぐって、2件の不具合が発生したと発表した。一つは、家庭で充電できるハイブリッド車であるプラグインハイブリッド車(PHV)「アウトランダーPHEV」(=タイトル下写真=)。電池の発熱により、一部が溶けた。もう1件は電気自動車(EV)「アイ・ミーヴ(i-MiEV)」。工場内で電池ケースが過熱し、発火した。
三菱自はトラブルのあった車種について、生産・販売を一時停止。購入者に充電を控えるように呼びかけたり、状況の説明や車両チェックなどの対応を始めたりしている。
いずれもトラブルのあったリチウムイオン電池は、GSユアサが51%を出資するリチウムエナジージャパン(滋賀県栗東市)が製造している。GSユアサは現地に社員を派遣。サンプル調査などを進めているが、現時点では原因解明のメドは立っていない。