昼夜で色と光を変える電車内照明の凄い進化 省エネ化とともに雰囲気や居心地も一変!
通勤の電車内で目に入るさまざまな車内設備。最近は液晶ディスプレイを複数搭載した車両も増え、ニュースや広告の動画などについつい見入ってしまう。その一方で、なかったら確実に困るものの、日ごろはあまり気に留めないのが照明だ。
だが、LED(発光ダイオード)照明の普及など、ここ数年で通勤電車の「明かり」に変化が起きている。ふだんの電車よりもちょっと明るく感じる車内で「この電車の照明はLEDを使用しています」といったステッカーを見かけたことのある人も多いだろう。省エネ化はもちろんだが、最近は時間帯によって色調を変えるなど、照明による雰囲気づくりにも力を入れた車両が増えつつある。
明かりの色で「おかえりなさい」
この春から走り始めた、相模鉄道(神奈川県)の「9000系」リニューアル車両。従来のカラーリングから一変し、深みのあるネイビーブルー一色となった車体の塗装や、本革を使ったボックスシートなどが利用者の注目を集めているが、車内の照明も、朝や昼は白色、帰宅時間帯となる夜は温かみのある電球色に変わる機能を大手私鉄としては初めて採用した。
グレーを基調とした落ち着いたデザインの室内は、白色の照明だとクールな雰囲気だが、電球色に切り替わると温かみのある印象に一変する。「ベッドタウンの路線なので、夜に帰ってくる方々に『お帰りなさい』という意味合いを込めた」(相模鉄道)という。
従来の電車で一般的な白色系の車内照明は明るいものの、特に夜間は「窓に映った顔が『老け顔』に見えてあまり好きじゃない」(30代女性)といった声もある。電球色の温かみある光は、そういった点でも乗客サービスの一つといえそうだ。
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