相鉄、ネイビーブルーで挑むメジャーへの道 初の都心乗り入れで「選ばれる沿線」目指す
シルバーにブルーとオレンジのラインが入った現在のデザインから、「YOKOHAMA NAVYBLUE(ヨコハマネイビーブルー)」と名づけられた深みのある紺一色へ。神奈川県の大手私鉄、相模鉄道(相鉄)はグループ創立100周年を迎える2017年を前に、2016年春から電車のデザインを一新していく。
実は、相鉄が電車のカラーリングを変更するのはそれほど久しぶりではない。相鉄グループのカラーであるブルーとオレンジのデザインが導入されたのは2007年で、従来の塗装から現行デザインへの統一が図られてからまだ日は浅い。
だが、今回のデザイン変更は単なるイメージチェンジではない。「相鉄をメジャーにする」という狙いのもとに、グループのブランド戦略の柱を担っているのだ。
東京都心へのルート開ける
相鉄ホールディングスを持株会社とする29社からなる相鉄グループは、横浜を拠点に、神奈川県内に計38.1kmの路線を運行する相模鉄道をはじめ、横浜駅西口周辺の開発や不動産業など、神奈川県を基盤として事業を展開している。
沿線住民以外にも、横浜駅西口の商業施設「相鉄ジョイナス」や、沿線の二俣川に運転免許試験場があることなどから同県内での認知度は高いが、関東地方の大手私鉄で唯一東京都内に乗り入れていないことから、都内での認知度は低いのが現状だ。
だが、これから相鉄は大きな変化の時期を迎える。グループ創立100周年2017年に迎えるほか、2018年度にはJRに乗り入れる「相鉄・JR直通線」、翌2019年度には新横浜を経て日吉から東急線に乗り入れる「相鉄・東急直通線」が開業する予定で、東京都心へのルートが一気に開けることになる。
その際に、これまで課題だった相鉄グループの認知度を上げるための看板となるのが、ネイビーブルーの新しい塗装をまとった電車だ。
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