「ユニクロ叩き」にモノ申す ユニクロは、ブラック企業ではなくグローバル企業?

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ユニクロの今後の展開

さて、ユニクロの今後だが、私は楽観的な見通しを持っている。というのもわれらが東洋経済の特集もあり、ユニクロの労働条件に対する社会的批判が高まった。リテールビジネスは消費者からの信頼とブランドイメージが命であるため、社会的に高まったユニクロ労働環境に対する批判は“サプライショック(投入要素の急激な値上がり)”と同じ役割を果たす。

社員の満足度を高め、社会からのブランドイメージを取り戻すことが売り上げにつながるサイクルに入っていくので、社員の待遇改善がより戦略的な重要性を増すことになるだろう。“鬱病フリース”、“株価と離職率が最高値を更新”などと日本国内で揶揄されると、海外展開のブランド固めにも響くものだ。

となると労働分配率が増えるので、当然マージンは圧迫され、利益率と株価に下方圧力がかかるはず……ということで株価をチェックしてみたのだが、株価が高い! われらが東洋経済の特集が株価になんら影響を与えておらず、すさまじい株価パフォーマンスを示している。

過酷な労働条件と引き換えに利益と株価で株主は潤う――今頃マルクスが、「だから言ったこっちゃない、100年遅れたけど言うたとおりやったでしょ!?」と、草葉の陰で笑っていることであろう。

※ 続きはこちら:ユニクロ論争、これにて一件落着

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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