日本株が次に大幅上昇する日はいつなのか 今年のデータから上昇の日時を予測する

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 【上昇時の3つの共通点】

1 直前に株価が大幅に下落していたことによる反動高

2 タイミング的には日本株にとっての2大イベントである、日銀の金融政策決定会合と毎月第2金曜日のSQ(特別清算指数)算出日に関しての思惑・期待が株価上昇に寄与

3 投資主体では海外投資家の大幅な買い越し、もしくは外国人が売り越しの場合、それを吸収する年金(信託銀行)の買い

6回の上昇について、個別に株価上昇の背景をチェックした内容は下記の通りです。

~7/15の週
 SQ算出日(7/08)が安値(1万5106円)で、その翌週
 日銀金融政策決定会合(7/28,29)の2週前
 海外投資家が大幅買い越し(3511億円)

~4/15の週
 SQ週(4月安値の週)の翌週。決定会合の2週前。
 海外投資家が大幅買い越し(3848億円)

~2/19の週
 SQの翌週。SQ日まで3日で2,051円安と急落した反動高
 海外投資家の売り越し(4053億円)を信託銀行の買い越し(4999億円)が吸収

~3/04の週
 タイミング的にはSQの前週。決定会合(3/14,3/15)の2週前。
信託銀行の買い越し(2813億円)が外国人の売り越し(954億円)を上回る。

~7/01の週
 前週末が英国の離脱決定で1,286円安。その反動高。
 SQの前の週
 外国人も小幅買い越しだったが、信託銀行の買い越しが2282億円。

~4/22の週
 決定会合の前の週
 外国人が5320億円と大幅な買い越し。

次の株価大幅上昇は、9月の日銀会合前の1~2週?

今年に入ってからの株価上昇の背景をもう一度整理してみましょう。

1タイミング的には日銀の決定会合の1~2週前、毎会合ごとに追加緩和期待・思惑が働く習性になっているので今後も注目。
  SQの場合は前の週か、翌週に分かれるが、それは株価の位置次第で、SQ日に向かって株価が下落した場合はかなりの確率で翌週は高い

2株価が大幅に下落した直後は反動高に

3海外投資家の大幅な買い越し(できれば、3000億円以上)。海外投資家が売り越しの場合はそれを吸収するだけの「信託銀行」の買い。

こうして見てくると、スケジュール的に、次に株価が上昇しやすいタイミングは、日銀の決定会合(9/20,9/2!)前の1~2週ということになります。「総括的検証」が予定されているだけに今まで以上に思惑が働き、この時はメジャーSQ(9月9日)とも重なり、データ通りなら、期待が持てることになります。

荒野 浩 マーケット・アナリスト

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あらの ひろし

あらの ひろし 1971年日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社後、調査部でアナリスト業務に従事。米国勤務を挟み一貫して、日本株の情報・市場分析を行う。1996年に朝日投信委託(現みずほ投信投資顧問)に転籍、調査部長・運用部長を経て、常務取締役投信運用本部長を歴任。 2012年に退職。その後はTV,ラジオ出演などで活動。日本株を中心とした市場分析の経験は約45年に及ぶ。投資Salon「荒野浩のテクニカル・ルームから」は、独立系アナリストのメルマガとして、国内最大規模を誇る。

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