マルエツ社長が断言、「個人消費は悪くない」 最高級「A5和牛」がスーパーで売れているワケ
最高級和牛が伸び率1位
――個人消費は低迷しているのでしょうか。
決して悪くない。節約志向は若干増えているかもしれないが、節約へシフトしているお客さんは、おそらく全体の5%もいない。首都圏のマーケットはまだ熱い。確かに、既存店月次売上高の前年比伸び率は、昨年は3%以上が当たり前だったが、今年は1%台後半にとどまっている。それをもって「悪い」という報道があるかもしれないが、前年を上回っているのだから堅調だ。
――節約志向だから食品スーパーが伸びているという見方もありますが。
それも違う。消費増税をした後の2014年度・2015年度は、多くの首都圏スーパーが価値志向に走った。値段が高くても、品質のいいものを売っていこうという戦略だ。われわれも2013年度下期から価値志向を進めた。
それが消費者ニーズに見事にマッチし、既存店売り上げは高い伸びを示した。たとえば、最高級のA5ランクの霜降り和牛を2014年度から全店に置いたところ、2015年度も牛肉部門で最も伸びた商品となっている。足元も悪くない。こうした流れは節約志向では説明がつかない。
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