イオンは「ダイエー碑文谷店」をどう変えるか 「二子玉川に流れた客を取り返す」と宣言

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イオンの今第1四半期は増収減益。中でも本業のGMSは連続赤字だった。価格戦略などを抜本的に見直す意向だが…(撮影:尾形文繁)

イオンは、完全子会社化したダイエー店舗の多くを継承。イオン店舗として、次々に改装オープンしている。今後目玉となるのがダイエーの旗艦店だった東京・碑文谷店(目黒区)。現在改装中で、今年12月中旬に「イオンスタイル」として、再オープンする予定だ。

この改装の狙いについては後述する。その前に最新決算をみていこう。イオンでは衣料品などGMS(総合スーパー)事業の不振がいまだ続いている。7月6日発表した今2016年第1四半期(3~5月期)の連結決算は、売上高が新店効果などで前年同期比1.3%増の2兆0461億円の一方、営業利益は同5.8%減の328億円と落ち込んだ。

食品スーパーや総合金融、不動産事業は堅調だったものの、苦戦が続く本丸のGMS事業の営業赤字幅は、逆に93億円(前期は47億円の赤字)へと倍増。GMSの業績悪化が全体の足を引っ張る構図になっている。

GMS事業を統括する、岡崎双一イオンリテール社長はGMS低迷の理由について、「思ったほど売上高が伸びなかったことがすべて。消費マインドが冷えている」と指摘した。

イオンスタイルでは専門店化を推進

そのうえで今後は、価格戦略を転換することを明らかにした。

「今までは価値ある商品を積極的に増やしてきた。たとえば2015年はPB(プライベート・ブランド)『トップバリュ』も、オーガニックで国産ウーロン茶などを積極的に売っていたが、消費トレンドがここまで冷えてくると、これからはもっと価格訴求、コストパフォーマンスをきっちり表現するようにしないといけない。今から価格訴求にかなりのウエートを置いて売上高を戻していく」と断言した。

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