日経平均反発、一時は1万6000円割れ 日銀によるETF買い観測も支援材料に
[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりの反発となった。序盤は買いが先行したものの、先物主導で売られ、午前中に節目の1万6000円を割れる場面があった。だが、後場に入りプラス転換。銀行株など金融セクターの上昇が好感されたほか、日銀によるETF(上場投信)買い観測も支援材料となった。
前日の米国株の上昇や原油相場の下げ止まりなどを背景に、投資家のリスク回避姿勢が和らぐなか、日本株は序盤は堅調な滑り出しとなったが、買い一巡後は先物への仕掛け的な売買に振られる格好となった。日経平均は一時1万6000円を割り込み、取引時間中としては7月11日以来の安値水準を付けた。
ただ安値圏では先物への買いが入り、後場に再びプラス圏に浮上。日銀によるETF買い観測も上昇を後押した。業種別では証券業が5%超高となり、上昇率でトップ。保険、銀行なども強含みで推移した。
市場からは「今晩の英中銀金融政策委員会で市場の期待通りに緩和策が決定された場合、米国市場などはポジティブな反応が出ることが予想される。リスクオンとなればドル高/円安も見込まれるため、きょうの後場の日本株にもプラスの影響を及ぼしている」(フィリップ証券リサーチ部長の庵原浩樹氏)との見方も出ている。
個別銘柄では出光興産<5019.T>と昭和シェル石油<5002.T>が軟調。出光の創業家が昭和シェル株を取得したことが明らかとなったことで、経営統合の方向性に対する不透明感が意識され、売りが強まった。
半面、スズキ<7269.T>がしっかり。同社が3日発表した2016年4―6月期の連結業績は、営業利益が前年同期比7.2%増の592億円だった。インドや欧州で利益率の高い四輪車販売が増えて車種構成が改善した。通期予想は据え置いたが、足元の業績が市場の予想を上回る内容となったことを好感した。
東証1部騰落数は、値上がり1159銘柄に対し、値下がりが717銘柄、変わらずが94銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 16254.89 +171.78
寄り付き 16168.34
安値/高値 15921.04─16270.12
TOPIX<.TOPX>
終値 1282.99 +11.01
寄り付き 1276.69
安値/高値 1262.86─1284.66
東証出来高(万株)227559
東証売買代金(億円) 24633.76
(長田善行)
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