日経平均3日ぶり反落、石油株や銀行株軟調 長期金利は一時マイナス0.025%まで上昇
[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、3日ぶりに反落。前日の米ダウ<.DJI>が続落したほか、原油価格の下落などが警戒され、朝方は売りが先行。日銀が29日に決定した上場投資信託(ETF)の買い入れ増額により、需給が引き締まるとの見方もあったが、買いの勢いは鈍く、大引けにかけて軟化。日経平均、TOPIXとも安値引けとなった。
米原油先物が一時、3カ月半ぶりに1バレル40ドルの大台を割り込んだことを受け、国際石油開発帝石<1605.T>などの石油関連株が軟調に推移。日銀によるマイナス金利幅の据え置きで前日まで上昇していた銀行株も反落し、投資家心理の冷え込みにつながった。
日中には、10年利付国債入札の結果が低調な内容となったことで国債先物中心限月9月限は下落幅を拡大。長期金利が一時マイナス0.025%へと上昇し、不動産など金利敏感株にネガティブに作用した。
日本経済新聞電子版が、麻生太郎財務相が2日夕方に黒田東彦日銀総裁と都内で緊急会談すると報じたが、市場への影響は限られた。
「きょう閣議決定される大型経済対策は事前報道でほぼ織り込み済み。日本株は政策期待で下値が切り上がっているが、一段の上昇には政策が実体経済につながるかが焦点」(ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏)という。
個別銘柄では、帝人<3401.T>が後場一段安。2日、2017年3月期の業績予想を下方修正し、嫌気された。16年4─9月期の連結業績予想を下方修正した日本光電工業<6849.T>や16年4─6月期が営業96%減益となったNOK<7240.T>も安い。
半面、ニッセンホールディングス<8248.T>がストップ高。同社とセブン&アイ・ホールディングス<3382.T>は2日、セブン&アイHDによるニッセンHDの完全子会社化について協議していると発表し、材料視された。
東証1部騰落数は、値上がり411銘柄に対し、値下がりが1459銘柄、変わらずが100銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 16391.45 -244.32
寄り付き 16469.68
安値/高値 16391.45─16541.88
TOPIX<.TOPX>
終値 1300.2 -21.63
寄り付き 1308.74
安値/高値 1300.2─1312.94
東証出来高(万株) 197429
東証売買代金(億円) 20807.74
(杉山容俊)
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