米ホテル首位、東京駅より品川を選ぶ マリオットが森トラストと組むワケ
国際的なMICE(ミーティング、インセンティブトラベルなど、多くのビジネス集客が見込めるビジネスイベント)の利用に適した天井高7メートル、面積約900平方メートルの大型バンケットルームを設置する。江戸時代から桜の名所として栄えた御殿山庭園には、ウエディング用の「フォレストチャペル」を作る。
羽田国際化とリニア新幹線が後押し
米ホテル首位のマリオットが、東京初進出の地として、丸の内や日本橋ではなく品川を選んだのはなぜなのか。
マリオットのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントであり、アジア太平洋地区責任者を務めるポール・フォスキー氏は、「羽田空港が国際化したことに加え、リニア新幹線も品川を起点とする計画だ。商業集積と交通の両面から、品川は魅力的だ」と打ち明ける。
固定資産のかたまりで、新規開発投資すれば回収までに長い年月がかかるホテルビジネス。そのトップランナーともいえるマリオットが見据えるのは、都内の長期的な人口動態だった。
リニア新幹線の開通で東京―大阪が1時間で結ばれる時代になれば、都心の磁場は丸の内から品川へシフトしている、との読みがマリオットにはある。世界最大級の会員ネットワークと送客力を持つマリオットのDNAが注入され、御殿山を含む品川エリアがどんな変貌を遂げるかに注目が集まりそうだ。
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