星野リゾート「星のや東京」が担う重大使命

1泊7.8万円の日本旅館は世界に通用するか

「星のや東京」の内覧会で会見する星野佳路氏。「すしはスキーより早く米国に広がった」と話す

「フィリップ・コトラーは『マーケティングとは市場の創造だ』と言っています。(都会で需要のなくなった)日本旅館を、ラグジュアリーな(シティ)ホテルとして再び位置付けたい。世界に通用する日本旅館となること、それが「星のや東京」の使命であり、われわれの思いです」――会見の冒頭で、星野リゾートグループ代表の星野佳路氏はそう語った。

7月20日、星野リゾートは、東京都千代田区大手町に「星のや東京」を開業した。地下2階、地上18階、客室数84室、温泉も備えた近代的でラグジュアリーな”日本旅館”だ。宿泊料金は1泊1室当たり7.8万円(税・サービス料込み、食事別)からとなっている。

旅館の軒数はピークから半減した

国内各地で高級旅館やホテルを展開し、老舗旅館の再生実績も多い星野リゾート。これまで創業の地、軽井沢をはじめとした全国の観光地やリゾート地で事業を展開してきた。今回、開業した「星のや東京」は同社にとって、初めて都市部で運営する施設となる。

事前に開いたメディア向けの内覧会で、星野氏は繰り返し、「『星のや東京』の狙いは世界の都市でも通じる日本旅館をつくることにある」と狙いを語る。

厚生労働省の統計によれば、国内の旅館軒数は1980年に8.3万軒というピークをつけた後、2014年に4.1万軒へと半減した。現在、東京都内には約400軒の旅館が残るのみとなっている。総客室数でも2009年にホテルに初めて抜かれ、宿泊施設としては衰退傾向が続いている。

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