日本株の上昇は1万6389円を上回れば本物だ ブリグジット波乱を吸収したシグナルとなる
米国市場では、S&P500が昨年5月につけた史上最高値を更新。ダウ平均も史上最高値をついに上回りました。一方、ダウ平均に対して先行性があるといわれ、景気動向により敏感なダウ輸送株指数(以下、輸送株)は、なお調整局面から抜け切れません。
両者は2015年から動きが異なっています。輸送株は2014年12月に史上最高値をつけました。ダウ平均の方は史上最高値に近い水準です。輸送株は高値から10%以上も下の水準(7月12日現在)で低迷している。その結果、週足チャートでは、ダウ平均は52週線の上方で推移している一方、輸送株は下落トレンドにある52週線の下方で推移しています。つまり、市場が依然として迷っている状態を示しており、強いダウ平均と弱い輸送株のどちらにサヤ寄せしていくかで随分見方が変わってきます。
チャールズ・ダウ(1851~1902年)が考案した「ダウ理論」によると、両者が同じシグナルを示さない限り、本格的な強気相場にはならないといわれています。両者が逆の方向を示していたり、両者が同時並行的な動きでない場合、景気が好調であっても強気相場は終焉に近づいているとも判断されるようです。
現在の調整なら崩れとはみなされない
たとえば、この先、ダウ平均が史上最高値をさらに更新する場面でも、輸送株がついていけなければ、結局、米国市場全体の上値も限定的になりやすい、と想定することができます。少なくとも両者が同時並行的に騰勢を強めていける環境(輸送株も同じように上昇できるタイミング)になるまでは、欧州株をはじめ世界の株式市場を米国がけん引していける力はまだない、といえるのかもしれません。
日経平均株価は、アベノミクス相場ではバブル崩壊後に付けた戻り高値のうち、2000年と2007年高値の2つのフシを上回ることに成功しました。現在、2つの高値でつないだ下値支持線まで大きな調整を強いられていますが、2月も6月もそこで踏みとどまり、下値サポートが一応機能しています。ここまでの調整なら崩れとみなさない、上昇相場の反動としては許される範囲です。
おそらく、米国市場でダウ平均と輸送株の逆の動きが正常になる過程では、米国では米利上げの方向性がみえてくる、欧州株はバランスを立て直す、日本株は円高による企業業績の下方修正などが許せる範囲で織り込める状況になっていく、そういった意味での時間稼ぎではないでしょうか。世界の株式市場が同時的に本格上昇となるまでには、それくらいの調整期間は必要になるような気がします。
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