アコーディア買収攻防、PGM“敗戦の弁" TOB阻んだレノの参戦
そもそもPGMが設定したTOB価格は8万1000円。TOB発表直前のアコーディアの株価5万3200円(昨年11月15日終値)に対し50%超ものプレミアムがつけられていた。
加えて、平和(パチンコ・パチスロ大手、PGMの親会社)傘下のオリンピアや、平和のオーナーである石原昌幸氏がアコーディア株を合計で5%前後保有していたため、当初は少なくとも、買い付け予定数の下限に達する可能性は小さくなかった。
レノ参戦で情勢が一変
ところが、1月7日に関東財務局長に提出されたアコーディア株の大量保有報告書によって、情勢が一変。投資会社のレノが突如、アコーディアの大株主(保有割合13.8%)に登場したためだ。
TOB攻防戦にレノが“乱入”したことにより、かつての「村上ファンド」のイメージも後押しして、株式市場での思惑は沸騰した。それまでTOB価格8万1000円を超えたことがなかったアコーディアの株価は、1月8日には一時8万2800円まで上昇。15日にはレノは再び大量保有報告書を提出し、アコーディア株を保有割合で18.1%まで買い進めていたことが判明した。
レノは15日の大量保有報告書提出に当たって、アコーディアの鎌田隆介社長宛てに送付した書簡を添付。その中で、TOB終了後に「PGMとの統合に向けた交渉の場につくこと」と「自己株式取得を行うこと」をアコーディア側に要望したことも公表していた。アコーディアはすかさず、翌16日にはレノの要望に応える用意がある旨をニュースリリースで開示した。
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