多くの人が陥る「家計簿で節約」の落とし穴 毎月一喜一憂するより「本質」を押さえよう
同じように、節約法も人気のやり方を単に真似するだけでは、なかなか効果が出ません。大事なのは、その本質を押さえることです。
家計簿の大きな落とし穴
さて、家計術の落とし穴としてよくあるのは、家計簿のつけ方。節約を意識して家計簿をつけてみたもののおカネが貯まらなかった、という経験をお持ちの方は少なくありません。
家計簿をつけることでおカネが貯まるまでには、実はこれだけのステップがあります。
2 家計データを記録する
3 データ記録を継続する
4 たまったデータを分析する
5 改善策を検討する
6 改善策を実行する
7 貯蓄ができるようになる
8 しばらくしてからようやく貯蓄の実感がわく
これらのステップの中で、大きなネックとなるのが3の「データ記録を継続する」です。記録の継続は思っている以上に大変です。途中で挫折してしまい、7の「貯蓄ができるようになる」までたどり着けない人が多いのです。
また「データ記録を継続する」には、大きな弊害もあります。忍耐力や持続力をともなう作業なだけに、記録をつけただけで「自分は貯蓄に向かって頑張っている!」という気持ちになってしまいます。「貯蓄のために家計簿をつけているというのに、いっこうに銀行通帳の貯金残高が増えない……」と思っている人は、この罠にはまっている可能性が大いにあります。
実際に貯蓄を実現させるためには、5の「改善策を検討する」以降が重要です。現在のおカネの使い方について分析し改善策を実行するまで、通帳の残高は増えないのです。
貯金上手な人に話を聞くと、2種類の人がいることがわかります。まずは「家計簿をしっかりつけておカネの使い方の問題点を把握し、最短コースで節約ができる人」です。このタイプはかなりの上級者だけに、数は圧倒的に少ないといえます。
一方、「難しい分析はわからないけれど、とにかく無駄なものを買わず、オーソドックスな節約方法については、ひと通り試している」というタイプの人は多くいらっしゃいます。
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