インドでGショックがバカ売れする理由 売上拡大するカシオ そのマネジメントとは?

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――「保守的な州」とは、東側ベンガル一帯の貧しい州でしょうか?

いえ、グジャラート州、パンジャブ州などです。おカネはあるけれども、保守的な考え方を持っている州です。

有名俳優が、Gショックをつけて映画出演

――全部パキスタンと隣接する州ですね。確かにグジャラートは外資誘致で注目されていますが、政治的にも社会的にも一癖あります。売り上げ拡大になっているエンジンは?

カシオはいろんな商品を販売していますが、どれも同じように拡大しています。時計ではGショックが売れています。面白いのはボリウッドの有名俳優が、こちらから頼んでもいないのにGショックを身につけて映画に出演していることです。これは大きな宣伝になっています。やはり彼らは海外の文化を知っています。

――それは面白いですね。ボリウッド俳優とクリケット選手の広告効果は大きいですから。商品力、ブランド力が、無料のマーケティングを呼び寄せたというわけですね。

時計だけでなく、楽器も計算機も、売上げは拡大しています。

――現地に合わせた製品のローカライズは何かありますか?

ローカライズした製品としては、インド人が好む音やリズムを再現した「インド専用電子キーボード」、インド独特のケタ区切りを表示させた「インド式桁表示計算機」というのがあります。これらは、インド人社員の意見を製品に反映したものです。

製品開発を手掛けるのは日本の本社側ですが、日々のインド音楽を研究したり大変なようです。インド人社員たちにとっては「自分たちの意見に本社側が動いた満足感」でモチベーションが上がります。これも非常に大事な副産物だと思います。

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