アップルが建設中の新社屋はこうなっている 最新のAppleStoreは、まさに"アップル製品"
2階構造、2フロアのApple Union Squareを外から見ると、1F部分にまったく柱がない、真っ白な空間が広がっていることがわかる。建物の奥から、だんだん先が細くなっていくステンレスのフロアが突き出しているような構造。
根元は90センチもある厚さが、先端では15センチにまで薄くなり、まるでMacBookが宙に浮いているようなデザイン。店内に用いられているステンレスは、東京の菊川工業製だ。
前面、背面は高さ13メートルのガラスが4枚はめ込まれており、中央部分の2枚は巨大な自動ドアのように開閉式となっている。晴れた風の弱い日はこれを開放し、もともとガラスで内外の境界が曖昧な空間が、完全に屋外と接続される。店員は、森の中でそよ風に吹かれながら接客をしているようだ、と説明する。
これにはアップルのこだわりがあった。
前述の「森の中」という表現からもわかるとおり、店舗の内外には同じ樹木が配置され、地域の環境と一体的な印象を与えてくれる。屋外でも屋内でも育てやすいイチジクの木を選んだというが、これが植えられている鉢には、ジョナサン・アイブ(アップル最高デザイン責任者)のこだわりが込められていた。
アップルの工業デザインチームとフォスターのコラボレーションによって生まれた鉢は、店内外に多数配置されている。ガラスを混ぜたコンクリート製の白い鉢は上部と下部がアップル製品と同じような曲線で絞られている。店内用の鉢の天面には、専用のレザーが張られて、高級感あるソファー仕立て。
2階部分にはこの鉢が配置された空間「Genius Grove」が作られており、ここが製品のサポートや修理といった顧客との接点になっている。天気のいい日は、同じ鉢が配置されている屋外でのサポートを行うこともあるという。
なぜ、カウンターの「Genius Bar」をやめて、寄りかかるようにして腰掛ける高めのソファの「Genius Grove」へと、サポートのスタイルを変えたのか。
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