なぜ女子大生はコラムニストを目指すのか

無謀な夢?心に潜む就活への対策と嫌悪感

読み応えのあるコラムがそろう「東洋経済オンライン」を読んでいる人の中には、「自分の専門分野を生かしてコラムを書いてみたい」と思っている人もいるのではないでしょうか。そんなビジネスパーソンのために、コラムストの報酬や裏事情などの実態を絡めて紹介していきます。

ネットを使いこなして早10年

亜香里さんは当時、就職活動中。しかし、「面接対策で企業研究や自己分析をするほど、生き生きと働けそうな職種が見つからない」と感じていました。物心ついたときからインターネットがあり、中学生時代から日記としてブログを書いていた上に、「フェイスブックページも作ったし、今はインスタ(グラム)も毎日更新しています」「読者が1000人くらいいるので、それなりに喜んでもらっていると思います」と話すように、文章を書くことがライフワークになっているようです。

一方、祐奈さんは某私大に通いつつ、インカレの出版サークルに入り、仲間たちと一緒に「大学生による書籍の出版」を手がけています。祐奈さんは「書籍もいつかは書きたいと思っていますが、今はコラムを書いて生計を立てたいと本気で考えています」と真剣な表情で夢を語ってくれました。驚くことに、「私の周りには文学部に限らず、さまざまな学部の子が同じように考えています」「実際もう稼ぎ始めている子も何人かいます」と言うのです。

私が最も意外だったのは、2人が「ライターやブロガーではなく、コラムニストになりたい」と言い切ったこと。「編集部から求められた文章を客観的な立場で書く」ライターや、「広告収入を前提にファンへ向けて書く」ブロガーではなく、「自分の書きたいことを世間に発信する」コラムニストになろうとしていたのです。

だから冒頭のように「それは甘いんじゃないの?」と思ったのですが、彼女たちの書いたコラムを読んだところ……これが実に巧み。「何カ月か教えてあげる人がいれば、十分モノになるかもしれない」レベルだったのです。

なぜ彼女たちはセミプロレベルのコラムが書けるのか? 亜香里さんに話を聞くと、「コラムニストの文章や切り口をマネすることからはじめて、書いているうちに何となくつかめてきました」とのこと。しかも亜香里さんは“若者文化と消費”、祐奈さんは“サブカルと恋愛”という得意分野を持っていました。祐奈さんが得意気な顔で「小学生のころから10年くらい、ネットで調べ続けてきたから、かなり詳しくなりましたよ」と話したように、すでに大人顔負けの知識・見識があるようなのです。

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