(第5回)インターンシップ最前線(企業編)~発展途上、未熟なバブル~

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 更に細かく分析を進めていくと、企業と学生の間にある「インターンシップ」と「採用」の興味深い関係が明らかになってくる。代表的な調査結果を紹介すると、

1)学生は実施企業の「規模」や「知名度」ではなく、「インターンシップの内容」でインターンシップ先企業を選択する。
2)インターンシップに対する意見・改善要望としては「実務体験の増加」「社員との交流」「一定の長さのインターンシップ」が多い。
3)インターンシップ内容に満足した学生のうち56%がその企業の選考に進み、18%が内定まで至っている。
4)「1dayインターンシップ」とよばれる1日だけの体験型のインターンシップが、2008年卒対象の調査では全体の21%で会ったのに対し、2009年卒対象では全体の43%と倍増している。
5)内定に至る確率はインターンシップの期間が1ヶ月以上が最も多く(30%)、1日が最も少ない(6%)

といった関係が「インターンシップ」と「採用」の間にあることが見てとれる。  詳しい調査結果は、東洋経済オンライン及び、ジョブウェブサイトにて改めて発表の機会を持つことにするが、大きな特徴は以下の通りだ。

・学生は企業の規模や知名度よりも、中身でインターンシップを選ぶ傾向が強い。
・実務体験や社員との交流がインターンシップに対する満足に直結する。
・内容に満足した学生の5割強が採用選考に進み、2割弱が内定にまで至る。
 これらの事実は、規模や知名度の点で大企業に劣る中小企業やベンチャー企業、B2Bビジネスを展開している企業にとって、インターンシップは非常に有効な採用活動となりうることを示している。また、大企業にとっても内容でターゲットを絞り込んで学生を集めることが可能になるため、能力・意欲といった面で接触しにくい学生層にアプローチするのに適している。

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