会議で「全員発言すべき」は絶対にウソ その余計なひと言がムダな宿題を増やす

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私は②を選択します。Aさんがひとりで1時間検討すればたたき台が作れるものを10万円のコストをかけて10人で検討する必要はありません。

IT企業では、時間ごとのチャージ、つまり時間単価を計算してプロジェクトごとにメンバーを配置していきます。この仕組みは、会議の「コスト」を考えるときにも有効です。常に自分とチームメンバーの時給を計算するクセをつけておくと、会議のコストはすぐに計算できます。「時は金なり」という言葉は、まさにその通りなのです。

「全員発言すべき」はウソ

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「会議に参加したからには発言しよう、発言しないのならば参加しなくていい」、ということはよく言われることです。私も、これ自体は正しいと思っています。ですが、そのつもりで参加しても、結果的にとくに発言の機会がなかった会議があることも事実です。

そんなときまで、意地になって発言しなくてもいいでしょう。不要な発言をしてしまうと、全体としては時間のムダになりますし、下手をするとそのひと言で余計な宿題が発生することもあります。

会議が終わろうとしている間際に事情があまりわかっていない人が「そういえば、あの件はプラスアルファで考慮しなくていいの?」などと思い付きで発言したがゆえに、新しい仕事が増えることはしばしばあります。

その人の権限がそれなりに強いと、さらにやっかいです。その仕事に責任があるわけでもないのに、周りの人にムダな作業を発生させてしまうのです。さらに「あの余計なひと言のせいで」と、周りの人のモチベーションも下げてしまうため、仕事はますます遅くなってしまいます。TPOを見極めて「発言をしない」、というのも参加者の義務だと思っています。

 

7/9(土)に筆者のセミナーが行われます。仕事の効率化に興味のある方は、ご参加ください。

 

木部 智之 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社ディレクター

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きべ・ともゆき / Tomoyuki Kibe

横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了後、2002年に日本IBMに入社。数々の炎上プロジェクトの火を消し、エグゼクティブ・プロジェクト・マネージャーに。2018年よりパナソニックのソリューションビジネスの立ち上げに従事し、パナソニック コネクトのカンパニー役員を務めた。これまで、大小様々な組織やチームをリード。人材育成、リーダー育成にも力を入れており、社内外でビジネススキルやリーダーシップに関する研修やセミナーを実施。著書に、『入社1年目のビジネススキル大全』(三笠書房)、『プロジェクトのトラブル解決大全』(KADOKAWA)、『超速PC仕事術』(東洋経済新報社)など。

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