「心配しすぎる人」ほど問題を解決できない

過度な心配性はあなたを苦しめるだけ

2002年に発表された研究では、57人の若い成人に心配事を7日間、毎日書き留めてもらい、心配の程度を格付けしてもらった。

過度な心配性の人は、問題の解決法を見つけにくい

その結果、心配事の20%は、将来悪いことが起きるという予測だった。しかし、約半数の心配事は、問題を解決するプロセスについてだった。建設的ではあるが、かなりの心配性で心配することをコントロールできない人は、問題の解決法を見つけにくいことがわかっている。調査を行ったシドニー大学のマリアンナ・ザボと、ニューサウスウェールズ大学のピーター・ラヴィボンドは、解決策が見つからないと病的な心配性につながると指摘した。

この2人の研究者は2007年に、心配の状態と、問題解決の具体的なプロセスとの関係性を調査した。問題を把握する、情報を集める、解決策を生み出す、解決策を評価し、選ぶ、といったものだ。この調査でも、人々が心配していることの半分は問題を解決しようという試みについてだった。解決策をいったん思いつくと、3分の1ほどは心配するのをやめた。しかし、自分が考えついた解決策に満足しないときは、心配することをやめにくかった。

人々は「心配すること自体にはまってしまい、それが習慣になる」と、ニューマンは言う。

こうしたたぐいの心配は、抑えがきかなくなる。「過度な心配性の人は、複数の分野のことを気に病んでいて、ひとつの分野で心配事が起きると別の分野にも広がる」と、レゴは言う。「山火事のようだ。1カ所で燃え始めると、たちまち別の火事が引き起こされる」

心配するという認知プロセスは、感情的な状態である不安(心配も含む)と混同すべきではない。米国人の38%は毎日心配をしているが、そのほとんどは不安を抱いてはいない。全般性不安障害の主な特徴は、過剰な不安が続き、それがコントロールできなくなるもので、発病するのは米国の人口の2~5%にすぎない。

今回の報告書によれば、25~44歳の人の心配事のトップは、おカネと住宅だ。リバティ・ミューチュアル・インシュランスがこの調査を行ったのは、米国人がいかにして「心配のサイクルから脱する」ことができるかについて理解を深めるためで、なぜなら保険会社とは「人々が心配せずに生きる助けをする」ものだからだと、同社の米国顧客担当上級副社長のマーガレット・ディロンは言う。

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