今週の株式市場の焦点、「2番底割れ」防げるか

不透明な現実と政策期待のせめぎ合いが続く

しかし、結局、4月25日から数えると6日連続安で、日経平均は1465円の下げとなっている。結果的に1万6000円を維持したが、市場の不安感は払拭できていない。特に今週はオプションSQの週で、波乱になりやすい。3番底形成(2番底4月11日の引け値1万5751円を下回らずに反発)ができるのか、5月以降の相場の命運を握っている。

米大統領選、英国のEU離脱、中国の景気、国内企業の業績不安等、不透明な現実は山積しているが、安倍首相の欧州訪問が終わり、いよいよ伊勢志摩サミットに向けて政策が動き出す。この不透明な現実と政策期待と言う相反する力のせめぎあいが、3番底形成にどう影響するか。

政策決定会合後の会見では精彩を欠き、6月の会合にまったく触れず「ゼロ回答ショック」を起こした黒田総裁だが、週末のSQ当日、内外情勢調査会(時事通信の全国組織)での講演がある。安倍首相の欧州訪問会見前で、先走りを自重していた感のあった会合後の会見とは異なり、黒田総裁の講演内容が注目される。

また、政権側要人の発言も活発になってくるだろう。米国の為替監視対象国指定においても、為替介入ができなくなったわけではない。すでに安倍首相のロンドン会見では、「急激で投機的な動きが見られる」と牽制発言をしている。

変わらない中小型株・新興市場の強さ

投資家は、不透明な海外要因の中でデフレ脱却に汲々としている日本に見いだせない成長ストーリーを、中小型株に見出そうとしている。個人投資家だけでなく、外国人投資家や国内機関投資家までもが、中小型・新興市場に資金を回し始めた。時価総額4000億円にもなったそーせい(4565)を擁するマザーズ指数は、連日高値を更新している。

チャートを見ると、怖くて買えない高値に見えるが、資金の流れは変わったばかりだ。主力株の水準訂正があろうとなかろうと、中小型個別株物色の流れはまだまだ続く。投資家たちは強い銘柄につくので、強い銘柄はさらに強くなる。以前紹介した筆者銘柄の中でも、エイジア(2352)、Eストアー(4304)などはその一例だ。

今週、3月期決算の発表がピークを迎える。為替水準から予測すると、減益幅が広がる可能性もある。日経平均予想EPSは、昨年11月30日の1275円から先週末は1091円とじり貧を続けている。2月の1万5000円割れ時の予想PER13倍を適用すると、1万4200円ほどになる。

安倍政権は相当の決意を持ってことに当たらなければならない。今週の日経平均予想レンジは1万5750円~1万6500円。何とか2番底割れは防げると期待している。

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