猪子さん、マッキンゼーは嫌いですか?(上)

すべてのビジネスはアートになる!

田中:生でってことですよね? 見たいです、見たいです! 新作の靴なんかよりずっと(笑)。

猪子:見に行きたいじゃん?

田中:(笑)はい。

猪子:じゃあ、そっちが答えのことがあるんじゃない?

田中:モノじゃなくってことですよね?

猪子:いや、わかんないけど。まあ、原始人とかは「新作の靴が出るよ」って言ったら、見に行きたいかもしれないけど。

田中:原始人……。

猪子:現代人は別に見に行きたくないよね。

田中:もうたくさんあるからってことですか?

猪子:いや、わかんないけど。理由とかは。「新作の車が出る」って言ったら、見に行きたい?

田中:あんまり車に興味ないですね。

猪子:興味ないでしょ? 小人、見に行きたいじゃん?

田中:はい。

アート的な答え=ビジネス的な答え

猪子:ってことは、アートがソリューションであることがいっぱいありうるんだよ。普通のビジネスのシーンで。まあ、小人がアートかどうかわからないし、アートが何なのかわかんないけど。すごいアート空間に車があったら、見に行きたいかもしれないよね! もしくは、新車そのものが、すごいアートのような言葉にできないヤバイものだったら、見に行きたいよね!

アートとビジネスは遠いようにみんな言うけれども、それは原始人の話であって、今の人にとってはいわゆるみんなが言うビジネス的な答えより、アート的な答えのほうが、結果としてずっとビジネス的な答えであることが圧倒的に多くなってきているかもしれないよね。

田中:ふん、ふん。

猪子:「車の新作が出ます」と言っても現代人は行かない。じゃあ、ビジネス的な答えは何だろう? と。「いっぱい告知したらいいんですよ」「媒体、買いましょうよ」「テレビCMを打ったらお客さんがたくさん来ますよ」「チラシをいっぱい配ったら来ますよ」と。でも、そもそも行きたくないものには行かないよね。

田中:「心のいちばん奥底に聞け」みたいな感じですか?

猪子:いや、単純に、興味がないってこと。

こういう話をすると、すぐ「もう十分モノがあふれているから」っていう理由をつけられるんだけど、そういう理由では絶対にない。それを説明する前に、現象の話だけ先にすると……。

情報化社会ができました、と。デジタルという領域が突然、人類に広がりました、と。デジタル領域が広がった瞬間、一体どうなるかっていうと…。まずデジタルって何か?だよね。デジタルって何か知ってる?

田中:いや、わかんないです。

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10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

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