「本当のお金持ち」が銀行員を信用しない理由 投信、ローン、保険とはこう付き合っている

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

おカネを借りる行為は自分の資産以上のおカネを動かせるということですから、一種のレバレッジをかけていることと同じです。個人レベルでもビジネスレベルでも、本気で攻めるときは許容リスク内でのレバレッジが欠かせません。

第一、 おカネを増やす基本は「元本をいかに減らさずにおカネが増える仕組みがつくれるか」です。手元のキャッシュに手をつけずに低金利でおカネが借りられるのであれば、それを使わないのはもったいないと大富豪は考えます。

第二、 私が東南アジアで華僑の大富豪を担当したときのこと。今も当時もアジアの資産家には東京の不動産は人気の投資先で、お客様から「東京のとある物件を買いたいので手伝ってくれ」と依頼を受けました。

大富豪の考え方

しかし、日本の銀行は非常に保守的で、外国人というだけでローンを断ることが多く、融資が下りたとしても日本人とは比べものにならないほど高金利。それでは利益が生まれません。そういった事情を説明したうえで、「でも、キャッシュであれば売り主も承諾していただけるそうですよ」と伝えたところ、ものすごい剣幕で怒られました。

「不動産をキャッシュで買うバカがどこにいる! ここでキャッシュを使うならほかのことで使ったほうがいいに決まっているだろ!」

これが大富豪の考え方です。

ローンを後ろ向きに考えるのは利息がかかるからですが、借り入れたおカネで利息を上回る収益が上げられるなら、ローンは「敵」から「味方」に変わります。

もし新規の投資のために3%でおカネを借りて、その結果6%の利益がでたら、借りたおカネで3%の利ざやが出ます。

次ページ「背伸び」でおカネを生み出してる
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事