熊本空港はいま、どこまで復旧しているのか 「空の玄関」は急速に立ち直っている

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筆者は9時25分発の熊本駅行きのバスに乗車し、熊本城近くの通町筋バス停で下車したが、時刻表よりも5分の遅延で到着した(所要時間は約45分)。地震からしばらくの間は渋滞でかなりの時間を要しているという情報があった中で、大きな渋滞もなく到着できた。

熊本空港へ向かうバスもほぼ定刻どおりの運行だったが、緊急車両の通過も多くあることから、当分はかなり時間に余裕を持って空港へ向かうことをおすすめする。またバスでの移動中、閉まっているお店も多くあり、ブルーシートが被せられた状態になっている家屋も多く見られるなど地震の凄さを改めて感じた。地震直後から数日間、ガソリンスタンドは大行列、コンビニエンスストアからは食べ物と水がなくなる状況であったが、現在では解消されていた。

多くの店舗は休業状態で閑散としている

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熊本城は城壁や天守閣の瓦などが崩壊している

熊本城は報道されているように、城壁や天守閣の瓦などが崩壊し、立ち入り禁止になっていた。また熊本城周辺の一部のホテルでは損傷が激しく、営業中止になっているホテルも数多くある。

熊本のショッピングエリアの中心である下通アーケードへ足を運んでみた。コンビニエンスストアや一部のレストランなどは営業を再開していたが、チェーンのファストフードやコーヒーショップなどの多くが休業状態で、人は歩いているが閑散とした雰囲気だった。

筆者は熊本地震の約2週間前となる4月上旬にも熊本市内を訪れ、同じ場所を歩いていたが、その時に多く見られたアジアからの外国人観光客の姿が23日にはほとんど見られなかった。熊本空港国際線ターミナルは、4月26日現在全面閉鎖中で、高雄からのチャイナエアライン、ソウルからのアシアナ航空、香港からの香港航空の3路線全て4月中の運休を決定している。

4月27日午後からは最後の不通区間になっていた熊本~新水俣間の九州新幹線の運転が再開され、博多~鹿児島中央間の全線が地震以来、初めて繋がるなど交通アクセスにおいては復旧しつつある。全体的には、交通インフラの復旧におけるスピードは驚異的に早いという印象だ。公共交通機関が動き出すことで人の動きもスムーズになり、震災復興のスピードもアップすることになる。1日も早く、今までどおりの生活が取り戻せることを願うばかりだ。

鳥海 高太朗 航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師

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とりうみ こうたろう / Kotaro Toriumi

1978年千葉県生まれ。成城大学経済学部経営学科卒。食品会社、コンサルタント、城西国際大学観光学部助手を経て現職。専門は航空会社のマーケティング戦略。利用者・専門家の双方の視点から各社メディアを通じて情報発信をしている。

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