成田アクセスに風穴開けた「格安バス」の実力

インバウンド需要や利便性が追い風に!

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京成バスなどが運行するもう一つの格安バス「東京シャトル」

同じく東京駅から成田空港までの格安バス「東京シャトル」(京成バス)も日中20分間隔で1日113便を運行する。平和交通とJRバス関東が運行する「THEアクセス成田」は片道1000円であるのに対し、「東京シャトル」は事前予約をすれば片道900円、更に4月からは多頻度利用者向けに50回の回数券を4万2800円(1回あたり856円)で販売するなど、両社の乗客争奪戦が繰り広げられている。

成田空港では両社が同じバス停を使っており、両社合わせると10分間隔で東京駅方面のバスが運行されていることから、先発のバスに乗車する人も多い(東京シャトルは空港内のカウンターで事前に乗車券の購入が必要)。

老舗のリムジンは利便性で勝負

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老舗のリムジンバスは利便性と居住性で対抗

一方、空港アクセスでは老舗である東京空港交通(エアポートリムジン)は、都心~成田空港まで片道3000円前後と格安バスより割高であるが、都内の主要ホテルのほとんどに直接乗り入れているなど利便性が高く、外国人の利用者が多く見られる。

加えて、羽田空港、東京ディズニーリゾート、横浜駅(横浜シティ・エア・ターミナル)などへはリムジンバスのシェアが高い。東京空港交通は、シート電源を設置し、座席の前後間隔が広い「スーパーキャビン」を増車し、首都圏近郊への路線を強化するなど、格安バスとの差別化を進めている。

都心と成田空港を結ぶ鉄道利用者にも変化が見られる。格安バスの台頭により、一時期は東京駅からの鉄道を利用していた人がバスにシフトするなど鉄道利用者が減少傾向にあったが、現在のJR東日本「成田エクスプレス」では訪日旅行客(インバウンド)の姿が多く見られるようになり息を吹き返している。

次ページN’EXが息を吹き返したワケ
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