成田アクセスに風穴開けた「格安バス」の実力 インバウンド需要や利便性が追い風に!
最初はガラガラだったバスが今やつねに満席に──。2012年8月、千葉県の平和交通(ビィー・トランセグループ)が運行を始めた、東京駅・銀座と成田空港を結ぶ格安バス「THEアクセス成田」のことだ。
最初の半年間は同時期に運行開始した京成バス「東京シャトル」に比べて知名度が低く、乗車人数が数人ということも珍しくなかった。だが「トイレがついている」「座席がゆったりしている」などの口コミで利用者が増え、2014年12月にはJRバス関東との共同運行を開始するまでに至った。
共同運行開始に伴い、東京駅での乗車場所は駅から少し離れた八重洲通り沿いのバス停から八重洲南口前の「東京駅JR高速バスターミナル」に変更し、更に2015年4月8日の成田空港LCCターミナルオープンに合わせてダイヤを改正。1時間当たり4本を基本とし、次のバスまでの間隔を最大20分間にした。
口コミで外国人利用者が増加
日中時間帯の7番乗り場は成田空港行き専用になっており、日本人・外国人共にスーツケースを持った人の姿が多くみられる。鉄道駅から至近距離で雨に濡れずにバスに乗車できるのはありがたいのだ。東京駅からだけでなく、銀座駅(数寄屋橋)の乗り場から乗車する人の数も目に見えて増えていることを筆者も肌で感じている。現在1日あたり129便を運行し、平均乗車率は約7割(平和交通の担当者)とのことだ。
外国人観光客の利用においては、「海外のウェブサイトで、成田空港から都心へ安く行く方法として格安バスが紹介されており、それを見た外国人観光客がわれわれのバス乗り場に来てくれる」と前記の担当者は話す。海外での口コミが利用者数のアップに貢献しているようだ。
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