分散型時代のメディア戦略はどうあるべきか

有料化&リアル戦略の正しい描き方とは?

これまで長々と、「分散型」をめぐる状況を振り返ってきました。

分散型の議論はどうしても、Webメディアと各種プラットフォームの話が先行してしまうため、スマホの世界を前提に展開されている部分があるように感じています。しかしながら、実際のところ、それは分散型によって変わるメディア世界の半分しか触れていないのです。では、残り半分はどこにあるのでしょうか。

たとえば、筆者は現代ビジネスにて、「ぼくらのメディアはどこにある?」というサイトの企画・編集に携わり、個人・場所・企業という3つの「メディア化」を取り上げました。この文脈でひとつ抜き出すならば、場所となるでしょう。

分散型時代において、場所というリアルな接点の重要性が増すと考えています。海外では、「Re/code」の高額カンファレンスから「ニューヨーク・タイムズ」や「ワシントン・ポスト」「ガーディアン」などが注力する数千円のお手頃イベントまで、さまざまな規模のイベントメニューが、パブリッシャーにとって重要な事業のひとつとして確立しています。

伝統、新興問わず、メディアのリアル戦略も「分散型」に含まれていけば、より有意義な議論になり、正確なメディアの未来像が描けていくのだと思っています。大潮流だからこそ、目の前のことだけでなく、広い視野でさまざまな角度から扱われる必要があるのです。

ポータル、検索、ソーシャルの次へ

ホームページに訪問してもらう機会が減る。検索やソーシャルメディアを通じてWebサイト上で記事がバラバラに読まれる。しまいには、流通環境が整いWebサイト外でコンテンツが消費されるようになる。この1年の動向だけをみても、メディア史に残るような激変が起きていると改めて感じます。

ホームページも、Webサイトも、トラフィックバックも、リンクも、いま当たり前にある存在のあり方が大きく揺らいでいるからこそ、ここから、まったく新しいメディアの考え方が生まれてくるのではないでしょうか。

もちろんそれら自体の存在意義が急減しているというわけではありません。しかし、その意義をめぐる議論などはるかに超えて、これまでのメディアの常識すべてを問うかたちで、分散型という大潮流が訪れています。ポータル、検索、ソーシャルの次へ――。すでに、ルールは変わってしまったのです。

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