はとバス「新型2階建て」、欧州製使用の狙い 8000万円で共同開発、25日から運行開始

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レインボーブリッジを目指して首都高を走る。高い視点の2階席最前からの眺めは抜群だ

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レインボーブリッジを走ると、マンション郡が一望できる

運行開始に先立ってメディア向けに行われた試乗会では、東京駅から東京タワーを経由し、レインボーブリッジを通ってお台場へ、そして築地、銀座の街を抜けて再び東京駅へと戻るコースを一周。高さ3.78mという2階建てバスならではの視点、特に前に遮るもののない最前席から見る都心やレインボーブリッジは、ほかの乗り物ではなかなか体験できない風景だ。

はとバスのカラーである黄色に、世界5大陸を表現したという曲線5本が描かれたアストロメガは、東京タワーの駐車場でも観光客の注目を集めていた。はとバスの利用者にも2階建てバスは根強い人気があるといい、「お客さんの反応が違う。2階建てバスが別の乗り場に着くと『自分のコースのバスは2階建てじゃないのか』と聞く方がいるくらい」と、同社観光バス事業本部定期観光部長の永野正則さんはその人気ぶりを語る。

4年半かけて共同開発

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新型バス「アストロメガ」をPRするバスガイドとはとバスのイメージガール、東京タワーのキャラクター「ノッポン」

はとバスが2階建てバスの運行を始めたのは1983年1月。2階席からの眺望のよさはもちろん、珍しさも手伝って人気を集め、現在はオープントップバスの「オー・ソラ・ミオ」や人気キャラクターをあしらった「ハローキティバス」などオリジナル仕様を含め10台を運行する。専用コースも12コースあり、年間利用者数は20万人。同社の2014年度東京観光輸送人員は約88万6400人で、2割以上が2階建てバスのコースを利用していることになる。

しかし、数年前に国産の2階建てバス製造は中止されてしまい、はとバスでも7年前を最後に、2階建てバスの新車は導入されていなかった。今後も人気の2階建てバスの運行を続けていくため、はとバスは2011年からヨーロッパメーカーの視察を開始。バスは一般的にシャーシ・エンジンメーカーと車体のメーカーが異なるため、シャーシとエンジンはスカニア社、車体はバンホール社製という組み合わせで、約4年半かけてはとバスと共同開発した。

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