高島屋、万年劣等生の新宿店は飛躍できるか

「バスタ新宿」開業で世界から観光客が集結

主力の百貨店事業は前期も減益。新宿店の変貌が成長のカギ

百貨店3位の高島屋が、中間層の“デパート離れ”により、苦しい戦いを強いられている。「中間層に買ってもらえるものを用意しなくてはならない」。4月12日に行われた高島屋の決算会見で、木本茂社長は始終厳しい表情を浮かべていた。

2016年2月期の連結業績は、売上高にあたる営業収益が9296億円(前期比1.9%増)、営業利益は330億円(同3.0%増)と、4期連続の増収増益を達成した。ただ、利益を牽引したのは、ショッピングセンター開発事業やクレジットカード事業。主力の国内百貨店事業はというと、訪日観光客マネーと富裕層頼みで何とか増収を確保したものの、訪日客の恩恵を受けられない地方・郊外の中小型店は厳しい結果となった。

市場の変化への対応が不足

国内百貨店事業の営業収益は前期比1.4%増の7655億円。大阪店や新宿店を中心に訪日客向け免税売上高を豊富に取り込めた都市型店は2%増収であったのに対し、地方郊外型店は2.3%の減収となった。さらに言えば、都市部大型店でも免税売上高を除けば1.3%の減収だ。

とりわけ、収益源であるはずの婦人服が7%減と、全カテゴリーの中で最も落ち込み、粗利益率が低下した。その影響を受けて、国内百貨店事業の営業利益は10.7%減の114億円となった。

暖冬の影響でコートなどが不調だったこともあるが、より根本的な原因は、若年層を中心とした消費者が、百貨店以外での買い物へのシフトを強めていることにある。ショッピングセンターに加えオンラインで服を買うことが日常化している。木本社長は、「市場の変化に対する対応が不足している。静かに沈んでいくのではなく、アパレルメーカーと協力しながら対策を考えていきたい」と決意を語ったが、抜本的なテコ入れは今後の課題となりそうだ。

次ページ赤字続きだった新宿店の変貌
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