三菱商事と三井物産が総合商社でなくなる日

歴史的な損失をなぜ招いてしまったのか

「財閥系の名門」「世界を股にかけるエリート集団」「就職人気ダントツ企業」――。

初の連結純損失、総合商社史に残る不名誉な年

こんな名声をほしいままにしてきた三菱商事、三井物産が初の連結純損失に転落する2015年度(2016年3月期)は、間違いなく総合商社史に残る不名誉な年になる。

両社が赤字になった主要因は、資源価格の急落による資源・エネルギー事業の投資損失だった。「あれは世界最優良の鉱山だった。それは間違いない」(三井物産の安永竜夫社長)と言った銅鉱山権益ですら、数百億円級の投資損失に迫られたことは、中国経済の高成長が演出してきた資源ブーム崩壊の深刻さを物語っている。

「この10数年は極めて異常な時代だった」。丸紅の國分文也社長は振り返る。「世界的な金融緩和で誰もが安い資金を使え、それが中国など新興国に流れ込んだ」

週刊東洋経済4月16日号の特集は『ザ・商社』です。画像をクリックすると販売サイトにジャンプします

週刊東洋経済は4月16日号(11日発売)で『ザ・商社』を特集。資源安で大波乱になっている商社の実態と展望を追っている。2000年代の10年間、中国の実質GDP成長率は平均10%を超えた。鉱工業生産が急増し、つれて資源の需要も激増した。それに歩調を合わせるように、総合商社の業績が急成長を続けたのだ。

幸運にも、総合商社がちょうど事業構造改革をひととおり終えた時期とそれが重なった。1990年代後半~00年代初頭の平成不況期、商社は業界再編や事業リストラを断行し競争力を高めた。そして薄利多売のトレーディング(モノの取引)中心の事業モデルから、より付加価値の高い事業投資モデルへとシフトしていった。

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三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

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