「スコップコロッケ」が受けるもっともな理由

あの人気メニューが画期的に生まれ変わった

揚げ物メニューなのに、揚げずに簡単に作ることができる実用性、すくって食べる新しさ、オシャレなネーミング。おにぎらず同様、実用性とキャッチーなネーミングが合体した結果、2015年9月に12件だったレシピは、2016年4月には121件と10倍に増加。

レシピも、じゃがいもだけでなく、コーンや蟹、かぼちゃにメンチなどさまざまな具材のバリエーションに広がり、話題の調理器具スキレットで作るレシピも登場するなど、どんどん進化している。このアレンジの幅の広さが、おにぎらずが人気化した経緯と非常に似ていると、クックパッド編集部では分析している。

また、その魅力はクックパッド外でも盛り上がり、23媒体がこのメニューを取り上げた。さらに現在instagramでは「#スコップコロッケ」として1800件の投稿が、twitterでは毎日「スコップコロッケを作ったよ」と写真やつぶやきが投稿されているほどである。

また、おにぎらずのように、おうちごはんでのレシピ展開だけでなく、「スコップコロッケ」そのものが人気のメニューに変わろうとしているのもポイントだ。2016年2月下旬には、大手流通スーパーのイオンとクックパッドのコラボレーションで、スコップコロッケを総菜として商品化。本州・四国の約350店舗で販売されると同時に人気を集め、当初の計画を上回るヒット商品となった(現在は販売終了)。

定番メニューの進化こそが作り手を助ける

スコップコロッケの注目すべき点は、人気の定番メニューが画期的に生まれ変わったことにある。誰もが小さい頃からなじみのあるおかずが、見た目を変えて、そして揚げるという工程を完全に省いて主婦の時短を叶えてくれたのだ。また、すくって食べるからスコップコロッケというメニュー名も、定番おかずにオシャレさを与えてくれたといえよう。

毎日の食卓を支える料理の作り手である主婦たちは、家族の好みと期待に応えようと、日々悩みながら料理を作っている。家族が好きな味をよりおいしくするために、あるいは料理に費やす時間を短縮して、空いた時間でほかの家事などをこなすために、日々奮闘している。

そんなシーンに登場したスコップコロッケはまさに救世主だった。1人のレシピ作者が同じ悩みを抱える料理の作り手を助けていく。毎日のごはん作りの悩みは尽きないが、だからこそ、そうした工夫の発見と伝播によって、今日もまた新たなるメニューが生まれていくのである。

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