銀行株の上昇と「海外投資家の買い」が必要だ

相場が再浮上するための「最低条件」といえる

5日、日経平均は6日続落となった。銀行だけでなく、日本企業の利益下ブレへの強い警戒感がある(写真:AP/アフロ)

東京株式市場は名実ともに新年度相場入りとなりました。4月1日に発表があった3月調査の日銀短観の悪化をきっかに波乱の幕開けとなりましたが、ダウ平均をはじめ米国株がこんなに強いのに、なぜ日本株だけが上昇しないのでしょうか?

米国株の短期的な調整はあるにしても、ダウ平均が仮に史上最高値を更新するような状況になった場合(筆者は更新すると予想しています)、日本株はこのまま今の水準に放置されるはずはありません。ただ、米国株の短期的な調整に影響を受ければ、日経平均は2月12日に付けた安値1万4865円をあっさりと下回ることになるかもしれません。

ドル円相場の現実と企業想定に大きな乖離

日経平均は4月1日の600円近い下げで一変しました。しかし、チャート面ではあっても不思議な動きではありませんでした。相場用語で「モミ合い相場」という言葉がよくでてきます。「モミ合い相場」とは、ある特定の水準で売り方と買い方の力が拮抗している状態で、しばらくの間はそのレンジを上にも下にも抜け出すことができません。

ただ、いずれそのレンジ相場で蓄積されたエネルギーが爆発し、上放れ、下放れといったかたちで相場に勢いがつくケースが多いということなのです。ちょうど、3月31日までの動きがそうでした。3月に入ってからは1万7000円を中心にモミ合いが続いていたため、材料やきっかけ次第では上か下かに爆発する要素はあったといえます。

3月調査の日銀短観では、企業の業績見通しの悪化が嫌気され、2016年度の収益への懸念が株価の下押し要因となりました。発表前から注目していたのは、実際のドル円相場と日銀短観で公表される想定為替レートの差。12月調査で示された2015年度の大企業製造業の想定為替レートは1ドル=119.40円(2015年度下期は118.00円)でした。

次ページ海外投資家はどこかで仕掛けてくる
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
人気の動画
イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図
イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図
採用担当者が嘆く「印象の悪い就活生」の共通点
採用担当者が嘆く「印象の悪い就活生」の共通点
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
ヤマダ、社長離脱でにわかに再燃する「後継問題」
ヤマダ、社長離脱でにわかに再燃する「後継問題」
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
私大トップ校の次の戦略<br>早慶上理・MARCH・関関同立

受験生確保や偏差値で高い水準を誇る関東・関西のトップ私大13校。少子化や世界との競争といった課題に立ち向かうための「次の一手」とは。大きく揺れる受験動向や、偏差値や志願倍率と比べて就職のパフォーマンスが高い大学・学部なども検証します。

東洋経済education×ICT