復活した冷凍ギョーザ市場、首位固めに動く味の素

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復活した冷凍ギョーザ市場、首位固めに動く味の素

フリーズドライ(真空凍結乾燥技術)をはじめ、製法や冷凍技術の向上などにより、昔に比べて格段に美味しくなった冷凍食品。そのうち一般家庭向けの市販品で、”ガリバー”ともいえるのが味の素冷凍食品(味の素100%出資)の「ギョーザ」(=写真=)だ。単品売り上げは9年連続1位。味の素ブランドの定番商品である。

その味の素冷凍食品が、冷凍ギョーザで首位の座を着々と固めている。より簡単に調理できるように商品を新たに改良。9月15日から新しいテレビCMを打ち出してブランドイメージを一段と高めるほか、発売40周年キャンペーンも打ち出す。

「ギョーザ」は107億円(2011年度消費者購入価格ベース)を売り上げる、味の素冷凍食品のドル箱だ。1997年に油なしで焼ける技術を導入して以来、15年間で売り上げは3.24倍(市場全体は2.68倍)まで拡大。12年度も117億円とさらに1割近く伸ばす計画である。

「消費者の嗜好の変化に応じて絶えずリニューアルを続けてきた」ことが競争力の理由だ。家庭用国内シェアは47%(店頭市場ベース)と「大阪王将」ブランドを冠するシェア2位のイートアンドを引き離す。

今年8月、味の素冷凍食品は「ギョーザ」の商品内容をさらに改良した。以前から油を引かずに調理できることが特徴だったが、今回のリニューアルにより、水を差さなくても蒸し焼きができるようにした。つまり、熱したフライパンに「ギョーザ」を並べふたをして火を加えるだけで調理ができる。油がはねたりする心配がなく、誰が調理しても味が変わらないなど、近年高まる簡便調理の需要を取り込んでいる。

また、豚肉配合率を従来品から2割増やすなど味の改良も進めた。9月15日からは有名アイドルグループ「嵐」メンバーの櫻井翔を起用した新しいテレビCMを全国で展開。10月1日からは発売40周年キャンペーンも実施する。

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