前述の就職みらい研究所の調査でも、企業が選考において重視する項目のトップは、「人柄」(93.0%)がトップとなっています。(以下、「自社への熱意」「今後の可能性」と続きます。)選考の第一ステップとなることが多いエントリーシートでも、それは同じです。
ところが、先輩たちから「受かったエントリーシート」を見せてもらい、そのスタイルだけを真似てしまうからでしょうか。年度によって見せ方の「流行」もあるようで、ある年度には見出しを付けるものが急増したり、キャッチフレーズが流行ったり……。
実際に評価されたポイントは、形(スタイル)ではなくて、中身だったはずなのですが、見栄えだけ真似してしまうと、単にテクニックだけで書いていることが伝わってしまいます。やはり、大事なのは「中身」です。では、その中身、どうやって充実させていくのがいいのでしょうか。
結果だけでなく「思い」や「考え」も伝える
自己PRで言及することの多い「強み」としては、「粘り強い」「コツコツ継続する」「協調性」「人の意見をよく聞く」などがあります。それ以外には、「目標を立てて取り組む」「人を支える」「リーダーシップ」などもよく書かれています。また、取り組んでいた内容としては、「学業・研究」「アルバイト」「クラブ・サークル」「留学・語学」などが中心になっています。
そういうと、これら以外のことを書かないと差別化できないのではないか、と心配する学生も多く、質問されることも多いのですが、決してそんなことはありません。テーマ自体は似ていても、それぞれの「その人らしさ」がしっかり伝わってくれば、「人柄」がわかります。そこで、必ず「違い」が出ますから、同じにはならないのです。
ですから、私たちがアドバイスする際に一番気を付けていることは、「きれいにまとまっているか」ではなく、「その人らしさ」や「その人の持ち味」が表現できているかという点です。
「○○を頑張りました」と取り組んだ行為や結果 だけを書いたものでは、人柄や持ち味は伝わってきません。「なぜ」頑張ろうと思ったのか、「どうして」そういう頑張り方をしたのかなど、自分なりの考えや思いこそが、「その人らしさ」ですし「その人の持ち味」になります。
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