中国減速、「人民元大幅切り下げ」という悪夢

全人代の経済政策説明で起きた3つの「異例」

3月16日、全人代が閉幕した。中国の李克強首相は例年とは異なる形で経済政策を説明した(2016年 ロイター/Kim Kyung-hoon)

「改革開放政策を堅持するかぎり、中国経済のハードランディングはない」――。中国の国会に当たる全人代(全国人民代表大会)は3月16日に12日間の日程を終えて閉幕。北京の人民大会堂で締め括りの記者会見に望んだ李克強首相は、中国経済の先行き不安を強く打ち消した。

さらに「小幅で短期的な波動はあるだろう。しかし経済が合理的な範囲に収まらない場合はマクロ政策で安定させられる」として、必要な場合は財政出動などで下支えする方針も示した。

異例なことが3つ

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昨年の中国の経済成長率は6.9%と、25年ぶりの低水準だった。さらに大きく減速するようなことがあれば、世界経済全体の足を引きかねない。それだけに全人代で発表される今年の目標数字には世界から注目が集まった。 

李首相らによる経済政策の説明には、異例なことが3つあった。

まず、今年の経済成長率の目標が6.5~7%と、初めて範囲つきで示されたこと。昨年は「7.0%前後」と目標値に若干の含みをもたせたが、さらに振れ幅が広がった。

次に、財政赤字の対GDP比率が3%と、昨年実績の2.4%を大きく上回る過去最高の水準で設定されたことだ。楼継偉・財政部長(財務相)は記者会見で、状況次第では財政赤字を3%以上にすることもあると説明している。

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