顧客データを品ぞろえに生かすローソン、データ活用で店頭の売れ筋商品も変わる

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 さらにPOSデータだけでは従来見極めが難しかったのが、商品のライフサイクルである。商品には必ず売り上げのピークがあり、やがて落ちていく。この売り上げ動向の見極めを誤ると、廃棄ロスや機会ロスを招くことになる。その点、カードデータからは、客の購買動向の変化をいち早くつかむことができる。

たとえば販売数が落ちていなくても、購入リピート率が低ければ、早めに見切ることで、廃棄ロスの増大を防ぐといったことが可能になるわけだ。

また、加盟店のオーナーやスタッフはこれまで、前日の実績などから、毎日売り上げ予測を行い、発注業務をこなしてきた。発注業務にかかる時間は、1日2時間程度といわれる。

ところが需要予測の精度が上がったことで、「毎週1回、大まかな発注計画を立て、後はその日の天候等によって微調整をかけるだけで済む」(盛岡本宮小幅店・中川一人オーナー)。空いた時間をほかの業務に使える。さらに日用品に関しては、数カ月先を見越して売り上げ予測を行い、仕入れ商品の割引率が高い時期に大量発注を行うといったこともできるようになった。

「顧客の囲い込み」を目的に始まったコンビニのカード活用戦略は、ローソンの試みによって、より高次の段階に踏み出そうとしている。

(週刊東洋経済)

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