取得率90%以上は16位曙ブレーキ工業(90.0%)まで。80%以上は49位のJSR(80.4%)までと高い比率は上位企業の一部にとどまる。政府が2020年に全社の達成目標とする70%以上は122位堺化学工業(70.3%)までで全体では13.6%。有給休暇を十分に取得できている会社は依然少数派だ。
他に注目企業をいくつかご紹介しよう。メガバンクは237位みずほフィナンシャルグループ(62.7%)と291位三井住友フィナンシャルグループ(59.5%)がランクイン。三菱UFJフィナンシャル・グループは347位(57.0%)だった。
保険は住友生命保険の93位(73.6%)が最高。続いて、130位明治安田生命保険(69.4%)、175位第一生命保険(66.0%)、の3社がランクインした。航空2社は46位日本航空(80.8%)が107位で、ANAホールディングス(72.0%)を上回った。
中外製薬は付与日数26.4日と高水準
有給休暇は一般的に1年間に20日付与されるが、実際はそれ以上の会社も多い。たとえば、252位の中外製薬(61.6%)は全社員に有給の「フレックス休日」を通常とは別に4日与え、付与日数は3年とも26.4日と多い。取得日数は2012年度15.2日、2013年度16.2日、2014年度17.3日と上位企業と比べても決して悪くはないが付与日数が多いため取得率は高くない。
しかし、仮に付与日数20日で計算すると81.2%になり45位まで上昇する。逆に社歴の短い若手社員が多い会社では付与日数が少なく取得率を上げていることもある。有休の取得状況を見る際には取得率だけでなく付与日数もあわせて見ておきたい。
また、年末年始や夏季休暇などを特別休暇として別枠とする会社もある。一方でお正月休みなどもすべて有休を使う場合もある。取得率はこうした要因で大きく変わる可能性もあるので注意が必要だ。
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