新生TOEICを制すための「最強の勉強法」 絶対に知っておくべき傾向と対策

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最良の方法は、「ストーリーの中で覚える」これに尽きます。これは、物語として読む・聴くストーリーでも構いませんし、自分が体験するストーリーでも構いません。とにかく「流れの中で覚える」ということが大前提となります。

「overcast 曇っている、overcast 曇っている……」と念仏を唱えるように単語を頭に入れていく作業では、覚えにくいうえに、すぐに忘れてしまいますよね。このような「単純暗記」ではなかなか覚えられず、覚えてもすぐ忘れてしまう、使えない英語になる、というのは皆さん感じていらっしゃるとおりです。こういう念仏方式は、単語の概念を理解し“本質を求める”のとは真逆の方法。効率が悪いうえ、実践的な英語力になりにくいのです。

しかし、生活やストーリーの中で流れやシーンとともに覚えた単語であれば、比較的忘れにくく頭に残ります。

たとえば、「キーボード」「マウス」「モニター」「シャットダウン」「スリープ」「ブログ」「セーブ」……こういった単語は、パソコンを日々使う人であればほぼ知っているはず。「さあ、覚えよう!」と取り組んだわけでもなく、いつの間にか覚えていると思います。それは、これらの単語を実際に生活の中で(流れの中で)使うからです。

また、「ブログ」を日本語で何というのか? など考えずに、ブログの持つ“本質的な概念”をそのまま連想していると思います。「セーブ=保存する」と単語のように暗記して覚えた人はあまりいないでしょう。どれも実際に体験したシーンから自然に学んでいるのです。それは自分で経験したシーンかもしれませんし、テレビや映画で出てきたシーンかもしれません。

このように、「流れ・シーン」の中で単語を覚えている人は、TOEICスコアがどんどん上がっていきます。TOEICテストも、単語はすべて「流れ」の中で出ています。ですので、単語を覚えている「量」も大事なのですが、単語の「覚え方」がとても大事なのです。同じ単語量でも、念仏を唱えるように暗記した1000語と、流れの中で本質をつかんでいる1000語では、価値が違いすぎます。

TOEIC専用ストーリーで効率的に頻出単語を覚える

TOEICには、出題される単語の傾向があります。たとえば、なぜか TOEIC は railing (てすり) という言葉が大好きで、この単語はよく出てきます。このほかにも、こんな単語がよく使われます。

itinerary (旅程)
water (水遣りをする、水辺)
wheelbarrow (手押し車)
accommodate (宿泊させる、収容する)
pushed against the wall (壁に押し付けられている)

 

これらTOEIC頻出単語は、日常の場面ではなかなか使われないものも多いですから、効率よく吸収していくためには、TOEIC頻出単語を使って構成された専用のストーリーを読む、聴くことが非常に有効です。

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