「イスラム国」が次に狙うのは為替操作益だ

空爆で収入が激減

 2月22日、イラク北部モスルを支配する過激派組織「イスラム国」戦闘員は、金融拠点に有志連合の爆撃機から攻撃を受けるなか、住民から金を搾り取るため米ドルとイラク・ディナールの為替レートを操作している。写真は同組織の戦闘員。モスルで2014年6月撮影(2016年 ロイター)

[バグダッド 22日 ロイター] - イラク北部モスルを支配する過激派組織「イスラム国」戦闘員は、金融拠点に有志連合の爆撃機から攻撃を受けるなか、住民から金を搾り取るため米ドルとイラク・ディナールの為替レートを操作している。

米主導の有志連合は、イスラム国の戦闘員や指導者への攻撃に加え、同組織の金融インフラも攻撃の対象だとしている。

原油相場の下落が直撃

有志連合の空爆により、イスラム国の主要な収入源となっている石油の生産能力は減少。同組織はすでに世界的な原油相場の下落に苦しんでいる。有志連合は昨年10月以降、何億ドルもの現金が保管されていたとみられる、少なくとも10カ所の「現金回収ポイント」を破壊したとしている。

イスラム国戦闘員の給料が最大で半減しているとの報告は、有志連合が同組織にプレッシャーを与えていることの証左だと複数の米軍当局者は語る。

平均的は月収は、400ドル(約4万5000円)から200ドルに削減された。これまで600─800ドルだった外国人戦闘員の給料もカットされたが、どの程度かは不明だと、有志連合の報道官を務める米軍のウォーレン大佐は述べた。

しかしながら、現地の経済をほぼ完全に支配するイスラム国の戦闘員たちは、新たな収入源を導入することで、モスルでのそのような後退に適応しているように見える。

モスルの為替トレーダーたちがロイターに語ったところによると、イスラム国は支配下の工場で生産した主要な商品を現地の販売業者に売ることでドルを稼ぎ、多くの戦闘員や公務員にはディナールで給料を払っているという。

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