iPhoneロック解除、どっちを支持しますか?

アップルと米政府の争点を整理してみた

 2月17日、米アップルは、銃乱射事件の容疑者が持っていたiPhoneのロック解除に向けて米政府に協力するよう求める連邦裁判所の命令に抵抗している。写真は分解されたiPhone。NY市の修理店で撮影(2016年 ロイター/Eduardo Munoz)

[17日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>は、銃乱射事件の容疑者が持っていたiPhone(アイフォーン)5cのロック解除に向けて米政府に協力するよう求める連邦裁判所の命令に抵抗している。

サイード・ファルーク容疑者は、カリフォルニア州サンバーナディーノで昨年12月、妻とともに14名を殺害した。米政府はこの事件をテロ攻撃と表現している。

ここで問題となっているテクノロジーとプライバシー問題を整理してみよう。

なぜアップルの協力が必要なのか

Q:なぜ米政府はアップルの協力を必要としているのか。

A:米政府は、ファルーク容疑者のアイフォーンのロックを解除するためにアップルが技術的な支援を提供するよう求めている。アップルのモバイル基本ソフト(OS)はほぼすべてのデータを暗号化しており、パスコードを入力しなければ、科学捜査のエキスパートでも、電子メール、テキストメッセージ、写真その他のデータにアクセスすることができない。

暗号化されたアイフォーンのデータを復号するには、デジタル式の「鍵」2つが必要だ。ユーザーが端末を使いたいときに入力するパスコードと、製造過程でハードウエアに仕込まれる端末固有の256ビットのAESキーである。後者のハードウエアキーを端末から取り除くことはできず、悪質なハッカーがアイフォーンの中身をコピーして、強力なコンピューターを使ってパスコード破りを試みることを防いでいる。

アップルのモバイルOSである「iOS」には、パスコードの入力に10回失敗するとデータを全消去する自動削除機能がある。米政府は、ファルーク容疑者がこの機能をオンにしていたかどうか分からないが、データを失うリスクを犯したくないため、ロック解除を試みていないとしている。

次ページ自動削除機能を無効にしたiOSを作るよう要請
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