iPhoneロック解除、どっちを支持しますか? アップルと米政府の争点を整理してみた

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Q:この場合、なぜ現実的な妥協が不可能なのか。

A:アップルが「前例を作らない」ことを譲れない一線としているからだ。

Q:政府はどんな情報を探しているのか。

A:検察は、アイフォーン内のデータを手掛かりに、ファルーク容疑者と妻のタシュフィーン・マリク容疑者が乱射事件を計画する際に誰と連絡を取っていたのか、事件前後にどこに行っていたか、その他事件に関する詳細が見きわめられると考えている。

政府が求めるデータが入っているのか

Q:政府が求めるデータがすべて端末に入っているのだろうか。

A:必ずしもそうとは限らない。テロの計画にその端末が使われたという政府の想定が正しいとしても、ファルーク容疑者は通信の証拠をすべて消去するような暗号化アプリを使っていた可能性がある。

たとえば過激派組織「イスラム国」は、宣伝や参加者募集のために「テレグラム」と呼ばれるモバイル・メッセージング・サービスを使っている。このサービスを使えば、多数のフォロワーに対してメッセージを拡散した後で、プライベートモードに移行して一対一の暗号化されたメッセージを送受信することができる。科学捜査のエキスパートにも読み出せない可能性が高い。

Q:グーグルの携帯端末向けOS「アンドロイド」で動いているスマートフォンの場合も同じような問題はあるのか。

A:アンドロイド端末はさまざまな暗号化オプションを提供しており、メーカーや機種によって異なる。マンハッタン地区検事長による昨年11月の報告によれば、科学捜査を担当する技術者は、一部の端末でパスコードを「迂回(うかい)」することができるという。捜索令状が示され、法執行機関によるデータ抽出を支援するよう命令が出されれば、グーグルはパスコードを遠隔操作でリセットすることができるから、当局は端末の中身を閲覧することができる。

(翻訳:エァクレーレン)

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