ネット広告最前線--あなたが何を欲しいかウェブは知っている《広告サバイバル》



 「リアルな人間関係とも連動しているのがミクシィ。この“つながり感”で、ミクシィでの口コミは信頼性の高い情報として認知される」と辻氏は語る。

昨年秋から、ヤフーが開始した興味関心連動(インタレストマッチ)広告も要注目だ。これは、従来、ページの記事中のワードに関連する広告を表示させていた内容連動(コンテンツマッチ)広告を進化させたもの。インタレストマッチでは、記事中のワードに加え、直前に見ていた記事内容、直近の検索キーワードなども広告表示の判別要素とする。これにより、記事内容には直接かかわらないが、利用者の関心の高いと想定される広告を、効果的に表示することを狙う。

もっとも、どういった場面でどんな要素を重視して広告をマッチングするのが効果的かは、まだまだ試行錯誤の段階。インタレストマッチを担当する子会社オーバーチュアの河田顕治マネジャーは「広告効果を検証しながら結構手作業でチューニングしている段階」と打ち明ける。

検索連動広告で世界市場を席巻するグーグルも、北米で興味関心連動広告のテストを開始している。

そのグーグルはまた、動画投稿サイト、ユーチューブの買収を機に、動画関連広告の立ち上げに力を注いでいるところだ。日本では、月間2000万人を集める動画サイト国内トップの集客力を武器に、主に動画を使ったディスプレー広告を展開する。動画ゆえテレビCMと親和性が強いが、CMのメイキングやネットユーザーを意識したテイストの動画広告を掲載するケースも多い。

もっとも、グーグルが本気で狙うのはこういったディスプレー型の動画広告よりもむしろ、得意の検索連動型の動画広告だ。

この春から、ユーザーが検索した動画のキーワードに関連した動画広告をスポンサー動画として表示させる「プロモーテッド・ビデオ」広告を北米でスタートした。検索連動広告の動画版ともいえるサービスで、今後、日本を含む全世界で展開する予定だ。

情報収集、買い物、コミュニケーション、動画閲覧……日々多様化し、便利になるインターネットサービス。その背後では、それらのサービスで集めたデータを使い、より効果の高いネット広告の開発に向けて、激しい競争が繰り広げられている。

(週刊東洋経済)

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