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 インターネットではお目当ての情報のほかに、わずかでも収益源になりそうな顧客を狙ってさまざまな広告がちりばめられている。

圧倒的なページビューを武器にマス向け広告も得意とするヤフーだが、今、力を入れているのが、利用者の行動履歴に合わせ、それぞれ違った広告を配信する「行動ターゲティング広告」だ。

ヤフーは、利用者の「検索キーワード」「ヤフー内の各サービスの閲覧履歴」「広告のクリック履歴」のデータを集積、それらデータの解析を基に、利用者の行動パターンをグループに分類。グループごとに特定の広告を配信する行動ターゲティング広告を展開する。

グループは3~4階層で構成され、その総数は約800にも達する。

グループは、検索が多いワードや、その時々の広告主の関心の高いテーマなどを基に決めていく。

グループの構造は、たとえば、大グループに不動産や自動車などがあり、不動産の下に不動産購入、不動産賃貸などがある。さらに不動産購入の下にマンション、戸建てがあり、マンションの下に新築、中古がある、といった具合だ。

これらグループごとに、性別や年齢などの属性(デモグラフィック)、利用者がいる地域(エリア)などのデータを掛け合わせてターゲット利用者をさらに絞り込むことも可能。

属性情報は、ヤフーが無料で提供しているウェブメールなどを申し込む際に登録している情報、パソコンのIPアドレスを利用する。ヤフーが属性情報を取得しているID数は約2500万に及ぶ。

このように、利用者を絞り込んで広告を表示することで、広告をクリックする確率(CTR)は、単純に表示している場合と比べ、平均で2倍以上に上がるという。

広告主の訴求したいターゲットをオーダーメードで絞り込む「ダイレクトレスポンス」行動ターゲティング広告も開始した。広告の対象とする、詳細な属性がわかっている利用者の行動を解析。これを基に利用者の特性を判別し、ヤフーに情報を登録していない利用者であっても、その行動パターンからターゲットを絞って広告を配信できるという。

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