【産業天気図・半導体】土砂降りの半導体業界は、生き残りをかけた再編に突中。半導体製造装置も雨続く


 フラッシュメモリはDRAMに比べるとマシだ。NAND型ではサムスン電子と東芝<6502>の大手2社の減産に加え、アップルのスマートフォン「アイフォン」など需要も旺盛であるため。もっとも、東芝は減産を続けており、まだフラッシュが黒字転換とまでは至っていないようだ。09年度に大幅な赤字縮小を見込む東芝にとってフラッシュ価格の動向は気になるところだ。
 
 メモリ以外の半導体もおおむね需要は低迷している。1~3月に比べて半導体メーカーの稼働率は改善傾向にあるが、フル稼働にはほど遠い。エコポイントなどによる薄型テレビ、ハイブリッドカーのヒットで自動車関連にも明るい兆しはあるが、本格的な回復には時間がかかりそうだ。

日立製作所<6501>、三菱電機<6503>は、合弁(持分法対象)のルネサステクノロジは前期のリストラなどで赤字額は縮小するものの、依然として業績の足を引っ張る状況は変わらない。ルネサスは10年4月にNEC<6701>の子会社であるNECエレクトロニクス<6723>と経営統合を計画しているが、統合で本当に競争力を高めることができるのか。半導体の再編では取り残された形の東芝と富士通<6702>の動きにも注目が集まる。

半導体メーカーの不振は、そのまま半導体製造装置メーカーの苦境にもつながっている。半導体製造装置の東京エレクトロン<8035>、検査装置のアドバンテスト<6857>など軒並み赤字となっている。各社ともコスト削減に懸命だが、研究開発を一定程度維持しないと回復期に大きな差が付いてしまうだろう。製造装置業界も再編淘汰が待っているのかもしれない。

(山田 雄大)

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