「30年で4000万円」を達成するシンプルな方法 毎月の予算や目標を決め、節約疲れを防ごう

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資産を作るには支出を抑えることも大切。目標とする貯蓄金額から逆算した月々の貯蓄額を知ることからスタートしよう(写真:Rawpixel/PIXTA)

わが身を振り返って、あまり人に節約、節約と言うのははばかれるのですが、それでもやはり、資産を作ろうと思ったら支出の管理は大切です。

自営業者、トレーダーは、うまくいけば普通のビジネスパーソンが手にできないような大金を得るチャンスがあります。一方、会社勤め、もしくは公務員だと、自営業者などに比べて月々の収入は安定していますが、自分の成果によって収入が大きく跳ね上がることもありません。収入がほぼ決まっているなか、将来に備えて少しでも資産を築こうとするならば、資産を運用することも大事ですが、同時に支出を抑えることも必要です。

家計版「超長期経営計画」を立ててみよう

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とはいえ、ただ「節約しろ」とだけ言われても、どうすればいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。やみくもに支出を抑えるだけでは、むしろ節約疲れしてしまい、長続きしません。節約を成功させるための第一歩は、しっかりした目標を設定することです。

目標とは、予算を立てることです。

たとえば企業経営を考えてみてください。多くの企業は経営計画を策定し、それに向けて経営者、社員が一丸となって努力をし、経営計画として掲げた目標を達成しようとします。経営計画なしに、野放図の状態で仕事をしても、成果は上がりません。

経営計画は「未来予想図」のようなもので、企業経営者は自社の将来図を思い描き、そこから逆算して3年後、1年後、半年後、1週間後に何をするべきかを考えます。ちなみに、5年程度の経営計画を「長期経営計画」、3年程度の経営計画を「中期経営計画」、1年程度の経営計画を「短期経営計画」とか「予算」などと言います。

これと同じことを、家計にも当てはめてみてはどうでしょうか。もちろん、企業経営のように細かい予算管理は必要ありません。大ざっぱなもので結構です。

たとえば定年までに5000万円をつくるとしましょう。退職金を1000万円とするなら、自分の努力でつくる金額は4000万円。これが、いうなれば家計の超長期経営計画のようなものです。

超長期経営計画を策定したら、今度はそれを達成するために、月々どのくらいのおカネを積み立てていけばいいのかを考える必要があります。この積立額を達成するため、何にどれだけのおカネが掛かるのか、それらを切り詰めるにはどうすればいいのかを考えるのが、家計で言うところの予算になります。

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